国語の成績をアップさせるために今日からできること

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国語は他教科と比べて成績が上がりにくい…と思っていませんか?

国語は「センス」ではなく、正しい手順継続できれば、少しずつ点に結びついていきます。
この記事では、国語が苦手な受験生がつまずきやすいポイントを「何を・どの順で・どう回すか」に分けて整理します。
まずは明日からの動きが具体的に見える形にしていきましょう。

まずはここから(30秒で要点)

語彙を増やす

わからない言葉を放置しない。調べる→一言で言う→例文で定着。

文の骨組みを取る

主語・述語/指示語/接続語を押さえるだけで、読み違いが減りやすいです。

時間の使い方を決める

「何となく解く」から卒業。読む・解く・見直すの配分を先に決めます。


国語が伸びにくいのは、努力が足りないというより、勉強の“対象”がぼんやりしていることが原因になりがちです。
ここから先は「語彙」「文法(文のルール)」「スピード」「ミス対策」「記述」の順に、具体的なやり方を整理します。

1. 語彙力をあげる(“わかったつもり”を減らす)

分からない言葉や漢字が出てきたとき、文脈から推測できることもあります。
ただ、推測だけに頼ると解釈が曖昧になり、設問(特に「理由」「言い換え」「心情」)でズレが出やすくなります。
だからこそ、国語が苦手な時期ほど「分からないを、その場で小さく解決する」のが効率的です。

ポイント:語彙は「一気に覚える」より、毎日5分の積み重ねの方が伸びやすいです。

語彙を増やす3ステップ(これだけでOK)

  1. 印をつける:本文中の「不明語」「意味が弱い語」「場面を決める語(例:ためらう、あっけない)」に丸。
  2. 調べる:国語辞典で意味を確認(可能なら類義語も1つだけ)。
  3. 一言+例文:自分の言葉で一言説明し、短い例文を作る(長文は不要)。
場面 やること 目安
読解中 わからない語に丸/メモ(意味はその場で無理に推測しすぎない) 30秒〜
読解後 辞書で意味確認 → 自分の一言 → 例文(1行) 1語あたり1〜2分
翌日 単語帳(or メモ)で「パッと見て答える」復習 3〜5分

「書き続ける」よりも、見て即答できる状態を作る方が定着しやすいです。
通学・移動などのスキマ時間に、短時間で回せる形にしておきましょう。

2. 文法を確実にする(読解の土台を固める)

文章をたくさん読むことは大切ですが、読むだけで読解力が上がるとは限りません。
国語が苦手な子ほど、本文の中で「何が」「どうした」や、「これ」「それ」が何を指すかが曖昧になりやすいです。
ここを押さえると、難しい文章でも読み解きやすくなります。

最低限ここをチェック

  • 主語・述語:だれ(何)が、どうした/どうだ
  • 指示語:「これ・それ・この・その」が指す内容
  • 接続語:しかし(対比)/だから(因果)/つまり(言い換え)

読み違いが減る“ひと工夫”

  • 主語に下線、述語に二重線(1〜2文だけでもOK)
  • 指示語の右に「=○○」と一言メモ
  • 接続語の横に「対比/因果/言い換え」だけ書く

文法は「難しいことを全部やる」より、基本の観点を習慣にする方が成果につながりやすいです。
まずは上のチェックだけでも、設問のズレが減っていくかを確認してみてください。

3. 問題を解くスピードを知る(時間配分は“技術”)

テスト本番で焦る原因の多くは、実は「能力」よりも時間配分が決まっていないことです。
家庭学習の段階から、読む時間・解く時間・見直す時間を分けて測っておくと、ケアレスミスも減りやすくなります。

工程 やること 目安(例)
読む 段落ごとに「何の話か」を一言で追う(細部に固執しすぎない) 全体の35〜45%
解く 設問条件を確認 → 根拠に戻る → 答えを作る(順番固定) 全体の50〜60%
見直す 設問の条件落ち/抜き出しの範囲/記述の字数を確認 全体の5〜10%
コツ:最初から速くしようとせず、「どこで時間が溶けるか」を見つけるのが先です。
1回分の演習でも、工程別に時間を記録すると改善点が見つかりやすくなります。

4. ケアレスミスを減らす(“ミスの種類”を分ける)

本番は環境が変わるため、普段しないミスが出やすくなります。
ただ、ケアレスミスは「気をつける」だけでは減りにくいので、ミスを種類別に分解し、対策を固定するのがおすすめです。

よくあるミス(例)

  • 設問条件(字数・理由・心情など)の見落とし
  • 抜き出し範囲のズレ(段落またぎ/末尾の欠落)
  • 選択肢の読み飛ばし(「最も適切」「適切でない」)

対策(型を決める)

  • 設問を読んだら最初に条件に下線(字数・理由・何について)
  • 抜き出しは前後3文字を見直し(句点まで含むか確認)
  • 選択肢は根拠が同じ段落にあるかで絞る
ミスの種類 原因(ありがち) 次回の対策(固定)
条件落ち 急いで答えに飛ぶ/設問の言い回しを流す 条件に下線→「何を」「どの形で」書くか一言メモ
根拠ズレ 印象で選ぶ/本文に戻る場所が固定されていない 根拠段落に線→その文を言い換えてから選択肢へ
記述の欠落 要素が足りない/字数を見ていない 「結論+理由+具体」3点チェック→字数確認

ミスは「起きた事実」なので、責めるより次回の修正ルールを1つ決める方が前に進みます。
1回の演習で全部直そうとせず、ミスの種類ごとに改善していきましょう。

5. 記述問題を空欄にしない(部分点を拾う)

分からないからといって空欄にすると、得点の可能性がゼロになります。
一方で、本文に触れた内容が書けていれば、部分点が得られるケースもあります。
まずは「何を書けばよいか」の型を作るのが大切です。

記述の型(迷ったらこれ)

  • 結論:問われている内容を一言で(主語を置く)
  • 理由:本文根拠を短く(接続語に合わせる)
  • 具体:本文のキーワードを1つ入れる(言い換えでもOK)
チェック:字数が足りない/長い、の前に
「要素が入っているか」を確認すると、点につながりやすくなります。

1週間の回し方(家庭学習モデル)

「やることが多すぎて続かない」場合は、負担の少ない形に分解して回すのがおすすめです。
下は一例なので、学年や宿題量に合わせて調整してください。

頻度 内容 時間目安
毎日 語彙(5〜10語)/漢字の確認(ミスだけ) 10〜15分
週2〜3 読解1題:読む→解く→見直し(時間を測る) 40〜60分
週1 ミス整理:ミスの種類→次回の対策ルールを1つ決める 15〜20分

国語は「まとめて長時間」よりも、短時間で頻度を確保した方が伸びやすいことがあります。
まずは2週間だけでも、この形で回してみてください。

よくある質問

読書をすれば国語は伸びますか?
読書は大切ですが、点数に直結させるには「語彙」「文の骨組み」「設問処理の型」も必要になりやすいです。
読書+本文での確認(指示語・接続語・根拠)をセットにすると、学習としての効果が出やすくなります。
何からやるべきか迷います
迷ったら、まずは「語彙(毎日5分)」と「時間を測って1題」の2つから始めるのがおすすめです。
成果が出ない場合も、時間記録やミスの種類が残っていれば、改善点が見えやすくなります。
記述が書けません(白紙になりがち)
最初から「きれいな文章」を目指すと止まりやすいです。
「結論→理由→具体」の3点を揃えることを優先し、本文の言葉を1つ入れるだけでも、部分点につながる可能性が出ます。

※このFAQはJavaScript不要のため、PCプレビューでも崩れず表示されます。

まとめ:国語は「正しい積み重ね」で伸ばせます

  • 語彙は調べる→一言→例文→翌日復習で定着
  • 文法は主語・述語/指示語/接続語だけでも効果が出やすい
  • スピードは工程別の時間記録で改善点が見つかる
  • ケアレスミスは種類分け→対策固定で減らしやすい
  • 記述は空欄にせず、まず要素(結論・理由・具体)を揃える

国語は、焦って一気に変えるより、やることを絞って回した方が成果につながりやすいです。
まずは2週間、無理のない形で積み重ねてみてください。

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